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「はい死刑宣告いただきましたーwww」
巴が茶化す。遥は絶句し、口をパクパクさせ、声にならない声をしていた。次第にうなだれまたテーブルに突っ伏す。そして力なくテーブルを何回も叩く。
「ふざけんなよ・・・なんだよ期待させて。希望をちらつかせてから絶望へ叩き落すってどんだけ鬼畜なんだよ・・・」
さすがにここまでへこまれると、円も居心地が悪かった。
「わ、悪かったです。たしかに予定をはっきりと覚えてもいないのに期待させたことは謝ります。かわりといってはなんですが、えーと、ほら、あなたが最近やたらと欲しがっていた恋愛ゲームがあるでしょう?えぇっと、なんていったか・・・」
「アマガミ?」
遥が鼻をすすりながら言う。
「そう、そうそうそれです。あれも確か発売延期になったんでしたよね?3月でしたっけ?それを購入する許可をあげましょう。大丈夫です、金融担当として権利の絶対保障をここに宣言します。巴と透を証人にしてもかまいません。あ、キャンディーいりますか?好きでしょう?コレ」
円は必死に遥をフォローする。遥もようやく機嫌を直したようだ。
「ん、わかったよ。」
円はほっと一安心し、言う。
「では、とりあえずはテストと就活のES、がんばってくださいね。私たちもできるだけ協力しますから」
「・・・・・・・・・」
「まさにアメと鞭だよな。」
「うん、円クンはそういうところすごいうまいって思うよね」
そんなふたりは一瞬ドン引きした顔だったが、ふたりのやりとりを見ながらニヤニヤしていた。そんな様子に円が気づいた。
「なっ、何か?」
「いやぁ?」
巴が笑い、ふたりで声を合わせて言った。
「「ツンデレ乙」」
「だ、黙りなさーい!!そういうのではないです!!断じて!!」
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