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「たかるな、お前も給料出てんだろ」
「じゃあエンコーでいいんよ、孝兄ぃ好きでしょ?」
「アホらしい、帰るぞ吉の字」
「承知した、ほれ信乃殿、置いていかれますぞ」
扉の横に備え付けてある↑ボタンを押すと、すぐに扉が開いた
地上へと繋がるエレベーターの中は、廃ビルと大差ないほどボロかった。
壁紙はめくれてるし、雨の日は天井から雨漏りがある、そのうち止まりそうで怖い。
そんな事を考えながら信乃が中に入ったのを見届けると、1階行きのボタンを押す
扉が閉まり、エレベーターが動き出すと、急に左手が重くなった。
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