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「そういうお前だってサボってんじゃねぇかよ吉の字」
また、遠くから悲鳴が聞こえた、また一つ、罪が焼かれた。
今度はさっきより静かだ、そろそろ暑さと叫びすぎで喉が枯れて来たか?
炎が激しく燃える音に混じり、生肉が焦げる音と、その臭いが穴倉に入り込んでくる。
傍らに置いてある、自分の仕事道具を横目で確認する。
赤熱した先端を持つ棒に、布を巻いただけの無骨な作りの仕事道具
この焼き鏝を押し付けられるんだ、たまったもんじゃないな。
だが、それも当然の報いだ。
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