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俺は温暖化による夏の蒸し暑さと昨晩拾ってきた、食べかけのクリームパンの甘ったるい臭いかもしくは、汗による香ばしい臭いのどれかにつられてやってきたおびただしい数の蚊に起こされ最悪の朝を迎えた。
「おはよう、中森。こっちは松田だったけ?」
昨日の夜、暇で蚊に名前を付けて羊の如く数えていたなごりからか、声に出してその名前を呟いてみたが背中に残る痒さへの憎悪が込み上げ、中森や松田を殺しかねない状況になったので、この家の玄関的存在の大きな布。通称カーテンをめくり顔を洗うために外に出る。
家から外に出ると、そこには青々と生い茂った、木々が一面と広がる。
秋になると落ち葉が大量に降ってくるこの公園は市内では最大を誇る森林公園と言う公園だ。
森林公園と言っても正式名はしっかりしたものがあるらしいが遊具も少なく、ただ木々があるだけなのでそう呼ばれている。
この公園は管理が甘く・・・・・・というか管理人をみたことがない。
入口もあやふやでどこからでも入れる構造。
主にこの2つの要因が合わさり、電子機器を不法投棄する者やいつの間にかゴミ捨ての指定の場所になってしまったりなど・・・結論を言えばこの公園はホームレスの巣窟になっている。
そして、何を隠そう、俺もそのホームレスの一人に数えられる。
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