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しかし何を思うわけでもなく、足跡が残る部分を軽くはたき汚れを落とした
その光景を遠巻きで見ている通りすがりのサラリーマン
「………」
この近所では有名な俺の家、度々警察官が来ることもあった
虐待
高校生とはいえ、まだ十代の俺に世間は無視できないらしい
「君、大丈夫か?」
「…………」
しかし不思議と母に対しての怒りは感じない
どんなに、けなされ殴られても
俺の心の炎は燃え上がらない
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