1 始

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―あああ やばい くそ恥ずい… クラス中が笑いでいっぱいになっている頃 後ろのドアがゆっくり開く 坊主頭の男がしゃがんで まるで先生に見つからないように そろそろと歩いてるというか 動いている… そうまさにその男は遅刻した男 名前は遠藤奏多(えんどう そうた) とすぐ後に知る 近くの子に「しーっしーっ!」と言っている ばれないようにするつもりだ そして俺の隣までなんとか来た 俺の席は窓際のいちばんうしろ よく来れたと思う 俺と目が合う 奏多は日サロのような焼け方ではなく 自然に焼けた綺麗な黒をしていた と思っていた矢先 「あ!こいつが転校生か!」 と大きな声を出す奏多 "馬鹿だこいつ" そう思った
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