1 始

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入るとそこには先程泣いていたおばあさんがいた そしてまた泣き出す 「佑麻くん… 大きくなったねぇ… でも私のこと分からないのよね…」 と言いながら 涙を流すばかりだった つられて母親も泣く ―分からないよ どんな人かは分かったけど この人との思い出がない… この人どころか母親との思い出も それに自分がどんな人間であったかという記憶すら無いのだから "何故記憶がないんだ…?" 怖い… そう考えている間も 母親とおばあさんは泣き続けていた―
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