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「葵、今日飲み行かない?」 百合先輩が話しかけてきた。 五十嵐 葵 それが、私の名前。 百合先輩は、同じ課の2個上の先輩。 「行きたいんですけど……、今日は疲れてるんで。すいません」 私は百合先輩に謝る。 「まあ、また今度飲み行きましょ。今日はゆっくり休みなさいよ?」 百合先輩はそう言って帰っていった。 はぁ……。 悪いことをしたかな? 百合先輩を嫌いで断ったわけじゃない。 むしろ、百合先輩のことは頼りになる先輩だし好きなほうだ。 ただ、今日はそのまま帰りたい気分だから。 「……よし。帰ろ」 私は鞄に荷物を詰めて、会社を出た。
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