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オサム君と健君は大学生だ。
私達は社会人。
と言っても、社会人1~2年程度のヒヨッコだ。
相変わらず、話が盛り上がるのは、オサム君との会話だ。
健君は、どちらかと言うと自分から会話をするよりも人の話を聞くタイプ。
私は、合わないかも?
とも思ったが、結論を先に出すのは、もう少し先でもいいかなと感じた。
居酒屋に移動した私達は、楽しい話題とお酒が進み、皆、かなり酔っぱらっていた。
そろそろ電車の終電が迫ってきたので、この楽しい宴もお開きになる。
会計も済ませて、居酒屋の入り口に集まり外に繋がる階段を降りようとした時に、健君が私を引き寄せ、いきなりキスをした。
(え…?)
(えっ…え?)
(なっなに?)
これがその時の私の頭の中だ。
この状況の中で、私は
何で今日会ったばかりなのに…とか
酒の席の出来事だから、さらっと流すべきなのか…とか
意外に色んな事が浮かんできた。
結果、私は酒の席だからと流してしまった。
この突然のキスは、一緒にいたサキちゃんもバッチリ目撃しているわけで、帰りの電車では、この話やら、なんやらかんやらと女同士の話は尽きることなく続いた。
これが、健君と私の出会いで始まりだった。
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