第4章 知られ会う2人

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どのくらいそうしていたのかはわからない。 涙は枯れ、嗚咽も漏れない。 かつてにない感情を露にし、会いたいと思っていた人の胸元を離した。 目を真っ赤にして、頬には涙の後が残っている。 「外に…出てくる」 ヴィータはそう言うと、誰の返事も聞くことなく、部屋を出て行った。 すぐにシャマルがその後を追いかける。 ヴィータが見せた悲しみの顔は、レインの脳裏に残っている。 だから、レインはヴィータの背中を見ることができなかった。 「ごめんな、レイン君」 はやてがヴィータの事を謝罪した。 「いや、構わないよ」 はやての顔をまともに見ることができず、俯いたままでいた。 胸元には、まだヴィータが掴んだ感覚が残っている。 ヴィータの叫びや顔がどうしても離れないのだ。 「大丈夫ですか? 兄さん」 イサラが心配そうにレインの顔を覗き込んでくる。 そのおかげで、少しだけ気持ちが落ち着いたレインは微笑みを浮かべて返していた。 「レイン君も落ち着いたようやし、話を戻してええか?」 レイン達が頷く。 「まずは、もう知ってる思うけど、さっきの子はヴィータや。 あんな事をしたけど、本当はええ子やから…よろしく頼むな」 「ああ…わかるよ」 レインはどうしても言葉が少なくなってしまう。 「そんなら…単刀直入に聞いてもええか?」 「何を?」 はやてはレイン、イサラ、メリアの顔を見てくる。 「ロストロギアをどうしたんや?」
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