第4章 知られ会う2人

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それを聴いた途端、レインの表情が変わる。 「やっぱり、その事を聞いてきたか」 レインはスバルを見る。 スバルはこの機動六課に所属しているから、部隊長のはやてに報告していて当然だ。 レインと目が会ったスバルが、目を反らす。 「スバルだけじゃないよ、フェイトちゃん達にも報告を受けとる。 ロストロギアを破壊したと」 「破壊…あの空の戦いでか」 「そうや。 ウチら異常気象を調べる為、フェイトちゃんとキャロをあの世界に送った」 「ああ…聞いた」 「あの世界では長い間豪雨が続いておった。 せやけど、空での戦いの後、その豪雨がピタリと止んだ。 それがどういう事が分かるな?」 はやての言ってる事はわかった。 空の戦いの後に豪雨が止んだ。 それはつまり、空で戦ったリュウゼンが関係していると、言っているようなものだった。 おまけにその戦いで見つかった、ロストロギアをイサラが破壊。 更にスバルを助けた時に持ち出したロストロギア。 追及される事が山のようにある。 レインはため息を吐いて、イサラとメリアを見た。 2人共、首を横に振った。 レインは頷き、はやてにこう言った。 「何も話せないな」 その言葉に驚いた者は、誰もいなかった。 「ほんなら…何で付いてきたんや?」 「イサラとメリアが言ったからさ。 キャロとは戦いたくないって。 だから、付いて来たんだよ」 「そっか。 どうしても話してくれへんのやな」 「ああ、話す気はない」 レインが即答すると、はやては横にいるリインフォースを手招きした。 何かを指示して、リインフォースが頷いた。 はやてから離れて、何故か嬉しそうに言ってきた。 「皆さんを特別ルームにご案内いたしま―す!」 「特別ルーム?」 レインが首を傾げる。 そして、連れて来られたのは―――。 「何が特別ルームだ! ただの牢屋じゃないか!!」 レインがそう叫んでいた。 レイン達が連れて来られたのは牢屋。 犯罪者が捕まる個室だった。
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