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「話さなくても、はやて達は気づいてるかも知れないけどな」
「それでも、ちゃんと話せば、力になってくれるかもしれません」
「その前にロストロギアや私達の事を聴かれるかも知れないけどね」
いつの間にかベッドに座っていた、メリアが卑屈っぽく言った。
「そうなったら、ある程度の事は話さないといけないだろうな。 けどな、イサラよく聞いてくれ」
レインはイサラに向き直ると、その目を真剣に見つめる。
「俺は…イサラとメリアが危険に及ぶような事は、絶対にしないから」
戦い等の危険ではなく、別の意味で…イサラとメリアが危険になる事は望まない。
何せ2人は―――。
「2人は…俺の恩人なんだからな。 特にイサラは」
レインが見せる真剣な目に対し、イサラはレインの右手を握って、自分の頬にあてた。
「大丈夫ですよ。 私もよくわかっていますから、だから、そんなに脅えないでください」
「私もイサラも、その事は理解してるから」
メリアがそっと、レインの背中に抱きついてきた。
「それと、レインは私達を恩人だって言ったけど、私とイサラにとっては…レインが恩人なんだから」
後ろから首に回してきた腕に力が入り、その腕をレインは左手で摩っていた。
「メリアの言う通りです。 兄さんが居てくれたから、今の私達がいる」
イサラが頬にあてていた右手を、胸の中に引き寄せた
「だから、もう一度言います。 兄さんは1人じゃない…私達が傍にいますから」
そう言って、イサラは笑顔を浮かべ、メリアも笑顔を見せていた。
レインは目を閉じて。
「ありがとう…」
小さな感謝を言っていた。
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