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いきなりの事だったから、後ろに倒れそうになったが、なのはの両肩を掴んで、何とか堪えた。
「覚えていた……覚えていて…くれたんだね」
なのはは泣きながら、笑っていた。
もう離さないと言わんばかりに、レインを強く抱き締める。
「なのは……何で…俺は…」
レインはなぜ、この女性がなのはだとわかったのか、わからないでいた。
名前は何度か聞いていた。
スバルからも、ヴィータからも名前を聞いていた。
だが、その姿を見たことはない。
なのに、この女性が、なのはだって事がわかった。
それは、つまり、レインは覚えていたのかも知れない。
記憶を無くしていても、頭の隅で…なのはの事を。
なのははまだ、泣きながらレインに抱きついてる。
それを見たレインは、無意識の内に、なのはの頭を撫でていた。
右手で…くしゃくしゃっと何度も撫でる。
不思議とレインの胸に、懐かしいという気持ちが生まれた。
その気持ちは…レインの心を温かい気持ちで包み。
何度も、何度も、何度も。
なのはの頭を撫で続けた。
その気持ちが伝わったのか、なのはは、顔を隠すようにして、レインの胸に顔を埋めた。
その光景を…少し離れた所で…はやてが見守っていた。
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