決意の出発

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紅蓮は自室へと戻っているみたいだ。 トントン。 『入って良いぜ』 「……はい」 中に入ると、腕に包帯を巻いた紅蓮が居た。包帯を巻いているが、元気そうでなによりである。 「……なんか紅蓮よ。僕、長期的に専属契約されてしまったよ」 「専属契約?お前が一番嫌いな物じゃないですか。そうする理由があるのか?」 「……理由なんて分かっているでしょ?」 こいつはいつもそうだ。 僕の事情なんか分かりきっているはずなのに、それでも来る。そんな男なのである。
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