通 草

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猫は動けない青年の為に、せっせとあけびの実を運んだ。 あけびの棚から、ひとつずつ実が消えていく。 猫が持ってくるあけびの実は、青年にとってどんなものより甘く美味かった。 猫の毛は、少しずつあけびの色に染まっていった。 .
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