- 鳴行道成と言う男 -

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「ねえ○○君、先日うちの子がこんな事を言って...」 その問いに○○君が答えた。 「僕は、迷惑かかるから逆に断ってん。でもまさかそこまでやってくれてたなんて...」 ○○君の瞳に嘘の言葉は無かった。 そう、本当に息子が勝手にやっていた事なのだ。 その日の夕食後、母は息子にその事について話した。 「道成、あんたがやった事は決して親切ちゃうんやで、○○君は逆に困ってたよ」 と言うと。 「ふーん...そうなんや、ほなこれからそう言う事は止めとく」 案外すんなりと話を受け入れた息子に、母は少し困惑した。 そんな事が続くなか、いつしか道成も中学生になった。
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