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「その物騒なモンから手ぇ離せぇや…」
歳三は、刀の柄からゆっくり手を離しながら
「坂本…」
今の自分の立場を鑑みて、口をつぐむ。
「…いつの間に?俺を斬るつもりか?」
歳三は笠を深く被り直し、軽く笑みを浮かべながら聞いてきた。そんな物騒な問いに坂本…坂本龍馬はおどけて
「やるならとっくにやってる…」
懐に入れたピストルの銃口をチラつかせた。
「飛び道具とは卑怯な…」
歳三は薄笑いを浮かべた。
歳三は周辺を軽く見回し、本堂の裏手を指差し歩いていった。龍馬もそれに着いて行く。
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