5/15
前へ
/41ページ
次へ
「その物騒なモンから手ぇ離せぇや…」 歳三は、刀の柄からゆっくり手を離しながら 「坂本…」 今の自分の立場を鑑みて、口をつぐむ。 「…いつの間に?俺を斬るつもりか?」 歳三は笠を深く被り直し、軽く笑みを浮かべながら聞いてきた。そんな物騒な問いに坂本…坂本龍馬はおどけて 「やるならとっくにやってる…」 懐に入れたピストルの銃口をチラつかせた。 「飛び道具とは卑怯な…」 歳三は薄笑いを浮かべた。 歳三は周辺を軽く見回し、本堂の裏手を指差し歩いていった。龍馬もそれに着いて行く。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加