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「なら坂本、お前はこの先をどう見る?」 照れ隠しの様に、歳三は切り返した。 「ワシか?」 「…そうさなぁ~」 龍馬はゆっくりと口を開いた。 「幕府はもう、仕舞いじゃ。長くはもたん。武士だ、町人だと言っている時代ではない。西洋の国々は皆、やりたい事をやり好いたモン同士で夫婦になっちゅう。親が商人でも子供は役人になれる。そういう世の中じゃ。 むろん、頭のいい奴は富むが、そうでない奴でも機会はある。 わしはこの日本をそういう国にしたいんじゃ」
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