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「実は奴とは知り合いでな」
…龍馬は黒船を見に行った浦賀で、歳三と遭った事を話した。反目こそすれ、接点があった事におりょうは驚き、楽しげに昔話をする龍馬を見ていた。
「今日、久しぶりに遭ったんじゃ」
「?!」
おりょうは眼を丸くして、驚いた。
「会わはったって…」
一呼吸つき、やっとの思いで言葉を搾り出した。
「たまたま…な。奴は非番だったようでな。ワシも目的も無く散歩をしよったら、遭ったんじゃ」
「…」
あっけらかんと言う龍馬に返す言葉もなく、おりょうは見つめていた。
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