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「いいんですか?」
沖田は敢えて理由を聞かず、問い返した。
「あぁ」
と、歳三は短く答えた。いまさら…だ。ただ、何故龍馬を斬ったか?その理由が知りたいだけだった。それが、その人間の志の下行われた暗殺であるなら仕方ない…そう思えるからだ。
もし、ただ混乱に陥れる為、己の売名行為だけであれば、ゆるすまじ行動である。
「熱い茶ぁでも入れて来させますよ」
沖田は、やり切れない気持ち苛立っている歳三に、そう言って立ち上がった。
「いや、いい…」
「…じゃ」
沖田は短く言うと
…わるぃ…
歳三の微かな声を背に、沖田は部屋を離れた。
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