そして北の果てへ

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幕軍の劣勢が濃厚になる中、歳三達新撰組は蝦夷へ向け、船で北上していた。 甲板に立ち、歳三は果てしなく続く海原を見つめていた。 “海…か” 海に夢を追い求めた龍馬の事を、思い出していた。 あいつは海に未来―さき―を見付け、目指した。今、俺は海を進んでいるが、未来などない。死に場所を求めて進んでいる…だれも、これから先の事なんて判らねぇ。 でけぇと思った黒船も、この海原の中じゃぁ木っ端みたいな存在だ…
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