黒船来航

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「そりゃそうだ!」 龍馬は大きな声で笑った。 「ところで薬売り…」 龍馬の中で彼は、『薬売り』になってしまったようだ。 「薬売りが何故木刀を持ってる?」 木箱に立てかけるようにして置かれた木刀を見て、龍馬は言った。 「コイツ(薬)を売りながら、行った先の道場で手合わせをして貰っている」 少し得意げに彼が答えると 「ほぅ…手合わせして、怪我ァさせた相手に薬を売る…か」 「…さぁな。俺が負った傷に付けるって策もあるが」 龍馬の顔を横目で見ながら、切り返した。
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