他人行儀な幼なじみ

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「拓海に彼女が出来たら、寂しいなって思ったの。 幼なじみ取られちゃうなーって」 嘘だよ。 幼なじみだったら、彼女ができたこと喜んであげてる。 「津田は友達と言うか…正確に言えば俺の友達の彼女です」 怒ってないことに安心したように拓海は話した。 それだけですか?と聞いてきた。 「あと………」 言おうか躊躇う。 これを聞いてはっきりとした答えが返ってくるのが、恐い。 「言ってください」 私の目を真っ直ぐに見つめる。 「…敬語で話すのはどうして?」 拓海は困ったような表情をして、何も言わなかった。 何か言ってよ。どうしてそんな顔するの? 涙、出そう… 「私のこと、嫌なの?」 最近思ってた。 敬語で話すのは私が嫌だから、敬遠してるんじゃないかって。 敬語を使われると距離と壁を感じる。 「何でそう思うんですか…」 そう呟くと私の腕を引いて歩き出した。 .
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