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その後、一向に羊の食事は終わらず、とりあえず八百屋の店主にお釣りが足りるかを話し合っていた。
「慧音!羊が動き出したよ!」
「ん、分かった。それでは、八百屋さん。お釣りはぎりぎりだが足りているようなので持っていくぞ?」
「ああ、構わないよ。」
八百屋の店主はそれだけ言い、始めてみるのか、小判を不思議そうに眺めていた。あんなもの、この人里では使えないのだ・・・大丈夫だろうか。
「慧音!早く!あの羊思ったよりも早い!」
「分かった!今行く!」
妹紅に急かされ、急いで店先に出たが、羊は既に豆粒のように小さくなっていた。
「羊ってあんなに早かった?」
「今はそんなことどうでもいいでしょ!早く行くよ!」
そう言うと妹紅は私を置いて走り出した。他の自警団は既に追いかけているようで回りには野次馬しかいない。
「まったく、あの羊は何なんだ?」
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