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・・・・・・・・・・ 「こら。神品、起きんか。授業は真面目に聞いてこそな...」 「あぁ、はい、すみません。わかりましたから」 ほんっとに眠い。担任の呼ぶ声に耳を傾きたくないくらいに。 「ぉぃ、まみる、大丈夫か?」 後ろで声がする。その太い声は、担任の声よりも嫌だ。 「うるせぇよ、たけ。睡眠と授業の邪魔だ」 「わりぃ。ただ、お前、朝から元気ねぇからよ」 「そりゃ、あれだ」 「あれ?」 そう。あれ。 あの穴。 あの異常現象。 たぶん、俺にしか見えていない、あれ。
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