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昔々あるところに、
世界の王様になりたいと思った小さな子供がいました。
子供は毎日王様を夢見て勉強やスポーツ、色んなことを努力してきました。
友達に夢を
バカにされても、
先生に夢を
否定されても、
両親に夢を
嘲笑われても、
子供は努力を続けました。
周りが子供の夢を真剣に聞いてくれない中で、唯一心を許せたのが同い年の幼なじみでした。
幼なじみはいつも話を真剣に聞いてくれます。
「※※※※が王様になって、幸せな世界になればいいのにね!」
子供は、そんなことを言ってくれる幼なじみが大好きでした。
しかし、歳を重ねるごとに子供は悟ってしまったのです。
「この世界で、王様になんかなれるわけがない」
努力したって
王様になれない。
王様になれると、本気で信じていた子供は絶望しました。
自分の生きる意味はなんなのかと。
何度も自分に問いました。
やっぱり王様になりたい以外、ありません。
そして子供は結論に至りました。
「世界をもう1つ作ればいいんだ。」
その考えに至った子供は、幼なじみにも行方を告げずに、いなくなりました。
幼なじみは一生懸命探しましたが、子供は見付かりません。
幼なじみは堪らず泣き出しました。
大好きだった、
子供のことを想って。
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