始まり

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~枯れない桜~ 深夜 ちひろ「ここはやっぱり桜が咲かないんだね」 ちひろは桜を見上げてそうつぶやいた。 ちひろ「お姉ちゃんたちはロンドンの学校行ってしまったし、わたしががんばらないと………ん?」 ちひろは小さくガッツポーズをする。すると、枯れない桜の上に突然小さな光の玉が現れた。 ちひろ「……なに、あれ……きゃっ!」 光の玉は枯れない桜に落ち、枯れない桜が突然光だした。そして、光が落ち着くと枯れない桜に異変があった。 ちひろ「…えっ、……うそっ。な、なんで…桜が」 ちひろの目の前で枯れない桜が咲き出した。 ちひろ「ちょっと待って! あなたの役目は終わったの! もう休んでいいんだよっ!」 ちひろは枯れない桜に触って桜にそう訴えるが桜は枯れる気配を見せないで、そのまま花を咲き続けた。 ちひろ「どうしよう…………こうなったら―」 ちひろはてのひらに魔力を集中させて一気に放った。だが― ちひろ「えっ………なんで、わたしのちからが効かない…………っ!」 ちひろはその場に座り込んだ。 ちひろ「うそぉ、ちからが吸い取られた……」 義之「ちひろちゃん!」 義之がちひろに向かって走ってきてた。 ちひろ「義之くん? な、なんで…?」 義之「ごめんな。ずっと、後をつけてたんだよ。そんなことよりこれは?」 義之は桜を見上げて言った。 ちひろ「わからないです。なにかが起きるのは確実だと思います」 義之「とりあえず、行ったん帰ろう。母さんにも言ったほうがいい。ちひろちゃん、立てるかい?」 ちひろ「すいません。さっき、ちからを吸い取られて、ちからがでません」 義之「わかった。おんぶするよ」 ちひろ「すいません」 義之はちひろをおんぶすると芳乃家に向かって走りだした。
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