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特別美人なわけでもないし、特別不細工なわけでもない。 けど、俺はこの人の顔を見た瞬間、金縛りにあったかのように目が離せなくなった。 「では、すぐお持ちします。」 そう言って彼女はキッチンの方へと戻った。 その後ろ姿も目が離せなかった。 ただ、口を開けて間抜けな顔をして固まっているしかなかった。 店員が去っても動かない俺を不思議に思った夏実が俺の肩をテーブル越しに叩いた。 「ちょっと!大丈夫?」 肩を叩かれ正気に戻った。 「‥ぁあ‥大丈夫‥うん。」
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