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強い日差しがアスファルトの地面を照らす。 あっちぃ‥。 右手でおでこの汗を拭う。 朝からこの暑さはもう、地球はおしまいだ。 俺は夏の雲を意味もなく、睨み付けた。 「祐吾っ!」 後ろから背中を叩かれ、振り向いた。 振り向いた先に居たのは、幼なじみの夏実。 「おー。おはよ。」 「朝から元気ないじゃん。」 クスッと夏実が笑う。 「この暑さで元気が出る奴の気がしれねぇ。」 俺はワイシャツの襟をパタパタさせた。 「あたしは、元気だけどね。」 「‥何で?」 怪訝そうな顔で夏実を見下ろす。
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