序章-灰燼に帰す-

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薄暗い室内 壁には薄汚れた黒板が傾き 窓には全てベニヤ板が張られている 一見すると、廃校の一室のように見えるこの部屋 しかし、中は異様の空気が漂い 無数の邪悪な影が揺らめいている 「ハハッこりゃまるで王宮の宝庫だなっ」 「ほんとっすね!これで大金持ちだ」 そんな空気に気付かずに壁を掘ったりあたりを捜索する男が二人 だがその二人の背後にただならぬ気配が漂う 「ん、なんかいん……!?」 片方の男が気付き振り返り、言葉を失う 「あんたら、ほんま病気やな。もう消えろや」 その瞬間部屋が一瞬光に包まれ また薄暗い部屋に戻る そこに男たちの姿はなく、二人のいた場所には黒ずんだ塊が落ちているだけだった
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