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「.....さて、どうしたものかね」
「凶夜さんの無計画さには、流石の私も脱帽ものです」
ミリーナの皮肉の言葉が俺の心に刺さる。え?何してるかって?絶賛迷子ですが、何か?森からは脱出してこれたんだが(途中魔物と遭遇したがMSACミサイルで迎撃した)、出た場所が全く知らない場所で、ミリーナが言うには、自分が入り込んだ場所ではないとのこと。どうしよう?マジで....
「と、とりあえず進むぞ!進めば何処かに人の手の入った道がある筈だ!!」←もうほぼヤケクソ。
「あればの話ですけど」
刺々しいな。もうちょっと、気楽に行こうぜ、ミリーナ。
「.....で、人の手が入った道は見つかりませんでしたね、凶夜さん」
「................」
結局、見つかりませんでした。やべぇ、ミリーナ怒ってるし、空は大分夕暮れになってきた。このままじゃ、また野宿だ。
そう思っていたその時だった。
“.........ャ...!”
「ん?ミリーナ、今何か聞こえなかったか?」
「はい、確かに何か聞こえましたね。何の音でしょうか?」
音のする方向に向かうと、ちょっとずつだが音が鮮明になってきた。
“...メ..マ...レ..!
「何かヤバそうだな。声がでかくなってるし、複数人いるな」
「もしかしたら、商隊か何かが盗賊に襲撃されてるかもしれません!急ぎましょう!」
「あいよ」
厄介事にならないといいんだがな...それと、ミリーナの犬耳がピクピク動いてるのを見てたら、異様に触りたくなり、右手を抑えていたのは秘密だ。
あぁ、触りてぇ...
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