人助けは厄介事しか起こらない...のか?

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視点戻って (隊長さんの警戒心は解けたようだな) さっきまで警戒していた隊長さんだったが、麻酔弾の事を言うと警戒を解いてくれた。 「まずは、私達の危機を救ってくれてありがとう。私はこの隊の隊長のエルト・シグナスだ」 「俺は最上凶夜。しがない旅人だ。んで、こいつが」 「ミリーナ・エアトスです」 「ふむ。では、改めて私達を救ってくれてありがとう」 そう言って、エルトさんは頭を下げる。礼儀いいな。 「おいおい、別に俺達は大した事なんかしてねぇよ。精々、2・300メートルから狙撃しただけだからな」 「に、2・300メートル!?そんな所から私達を援護したと言うのか!?」 「あぁ、そうだか?」 そんなに驚く距離かね?その気になりゃ、2キロメートル先から狙撃するんだがな。(※豆知識この世界にも銃はあるが、射程距離は精々100メートルしかない) 「エルトさん?どうしたのですか?」 エルト隊長さんと話をしていたら、女の子がこちらに向かって来た。誰だ?少し、顔色悪いが。 「姫様。身体は大丈夫なのですか?治癒魔法は精神力と集中力を多大に使いますし、お休みになられたら」 「いいえ、これぐらいの事で根を上げてられません。それより、この方達は?」 「この方達は、私達を救って下さった、最上凶夜殿とミリーナ・エアトス殿です」 「そうですか!私達の危機を救って下さって、ありがとうございます!」 そう言って、俺達に頭を下げてくる。いいね。でもな~、さっきエルト隊長さんから気になる単語があったんだがな。 「気にすんなよ。それより、ちょっといいか?」 「?何でしょうか?」 「さっき、エルト隊長さんが、え~...すまん、名前教えてくれないか?」 「あぁ、はい。私の名前はアルテリア・サークスです。アルって呼んで下さい」 微笑みながら、自己紹介してくれるアルテリア。かわいいな...抱きしめてやりたいな。 「すまないな。エルト隊長さんがアルの事を姫って呼んでるんだけど、もしかして、この国の姫様?」
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