16人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
再録4
朝もやがかかる早朝の峠道
ここは群馬県は秋名山
二台の車が競うように下っていく…
一台は白いFC
そしてもう一台は黒いR32
言わずと知れた
赤城REDSUNSの高橋涼介と
妙義NightKidsの中里毅の二人だ
対向車に気付いた涼介が減速すれば
それに呼応して後追いの中里もｱｸｾﾙを緩める
対向してｺｰﾅｰで膨らむ事なく四輪ﾄﾞﾘﾌﾄで上がってきた車に すかさずﾊﾟｯｼﾝｸﾞで合図を贈る涼介
対向車もﾄﾞﾘﾌﾄの最中にも関わらず涼介に気付き頭を下げる
後ろの中里は眼光鋭くそのﾄﾞﾗｲﾊﾞｰを見据える
ﾊﾟﾝﾀﾞﾄﾚﾉ
AE86改を駆る藤原拓海
中里にも頭を下げ 朝もやの中に消えて行った
「あいつまだ豆腐の配達やってんのな」
「ｲﾝﾌﾟと86交互に乗ってるらしい」
「なんだ？それ？」
「親父さんに言われたらしい 俺も詳しくは知らないな… それより毅… 俺のﾍﾞｯﾄで俺以外の男の名を呼ぶな…」
「…呼んでねぇよ…… しかもお前のﾍﾞｯﾄでもねぇよ…」
「金を払って使ってる以上 時間までは俺の物だ」
「…………」
お前ならそう言うだろうとは思ってたけど…
なんて言ったら今日はﾊﾞｲﾄ行けなくなりそうだしな…
涼介今日は医大の講義休みだって言ってたし…
ここは…
逆らわずに………
最初のコメントを投稿しよう！