無影の声

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「……!?」 突然聞こえた声。 (貴方は選ばれたのです) 「…やめろ!!」 この声に耳を傾けてはいけない気がする。 …俺は耳を塞いだ。 だが、その行為は全くの無意味であるということが、すぐにわかることになる。 (世界のリセット作業です) どうやら、頭の中に直接話しかけてくるらしい。 俺は耳を塞ぐことを諦め、その声に尋ねてみた。 「世界のリセットだと…?」 (その通りです。…やはり貴方は頭がいい。その冷静さ、状況を飲み込む速さ。期待以上です。) 淡々と話す声に、だんだんと落ち着きを取り戻す。 「待て、お前は何者だ?何故、俺に声を掛けた?」 (手短に申しますと、この世界は天使により初期化されるのです。私はそれを阻止することができる人材を探しに「ちょ、ちょっと待て!!」 …俺の聞き間違いか? 「今、確かに"天使"って…」
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