無影の声

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…違う。 信じられるか。 昨日まで普通の生活していたんだ。いきなり天使だの世界をリセットするだの言われても、信じられるわけがない。 …だが 『きゃあぁぁ!!』 『た、助けてくれ!!』 この目の前の状況を、他にどうやって説明すればいい? (貴方は選ばれました。新垣和也さん。今こそ、我々に力をお貸しください。) 「どうして俺の名前を…」 (詳しいことは、後程。今は、一刻も早く返事がほしい。協力していただけますか?) 青白い光の柱が、だんだん迫ってくるのがわかった。 まだ沢山の疑問が残っているが、どうやら俺に"断る"という選択肢は与えられていないようだ。 「あぁ、わかった。協力しよう。俺で力になれるのならな」 そう答えると、声が少しだけ笑った気がした。 (そう答えていだだけると確信していました。今、迎えに行きます) その声と同時に灰色の雲が裂け、ものすごい雷鳴と共に一筋の稲妻が地上に落ちた。 眩しさと驚きで一瞬目をつぶり、再び目を開けた時には見知らぬ青年が目の前に立っていた。
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