主人公

6/7
前へ
/26ページ
次へ
「ちょっと高かったけど奈緒が喜んでくれるならいいかな。」 そういって奈緒が喜ぶ姿を想像しながら、手に包装してもらったプレゼントを持って、デパートから出た。 「危ない‼」 「え?」 声が聞こえたほうを向くと工事中のビルから鉄骨が一本真下に落ちていってた。 その下には元友達が6人歩いていた。 誰も落ちて来る鉄骨に気づかずに… 「くそ 間に合え」 俺が昔不良って聞いただけで手の平を返した連中なんかを助けたくなかったが、親父の最後の言葉が脳から消えてくれなかった。 「助けられる命があるならたとえ悪人だろうと救え、それで死ぬんだったら本望だろ。」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

95人が本棚に入れています
本棚に追加