初音ミク編第三話「崩壊」

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兄さんと別れた後、俺は家に引き返した。 「…マスター…?」 ミクの顔は涙で酷く崩れてしまっていた。 「ただいま 泣くなよ」 照れ臭いけど頭を撫でる。 ミクはなんで?、とでも聞きたいような顔をしていた。 「俺、頑張るからさ マスターとしてどんな事をすれば良いか分かんないけど、ミクを守れるように頑張るからさ」 「だからまたよろしく」 そう言って笑ってみる。 ミクは号泣しながら抱き着いて泣き続けた。 …─ …── …─── ミクが泣き疲れて寝た頃、グレアから電話がかかってきた。 『やぁ、そろそろクリプトン側に目を付けられてる頃でしょ?』 「なんで分かったんだ?」 『一応、社員だからね 調べようと思えば調べられるさ』 「そうか…」 『で、ミクの調子はどうだい?』 「今は寝てる。 元気そうだな」 『そうか、ではそろそろ本題に入ろう』 「本題?」 『私が君に電話をかけた意味だよ』 「あぁ… で、本題っつーのは?」 『マスターのいるミクは最強の状態にある』 ……… しばらく沈黙が続き… 「…それだけ?」 『それだけ』 「よく分かんないだが…」 『マスターの出来たミクは特殊能力が使えるんだ』 「はぁ?」 聞いてないんだが…
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