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兄さんと別れた後、俺は家に引き返した。
「…マスター…?」
ミクの顔は涙で酷く崩れてしまっていた。
「ただいま
泣くなよ」
照れ臭いけど頭を撫でる。
ミクはなんで?、とでも聞きたいような顔をしていた。
「俺、頑張るからさ
マスターとしてどんな事をすれば良いか分かんないけど、ミクを守れるように頑張るからさ」
「だからまたよろしく」
そう言って笑ってみる。
ミクは号泣しながら抱き着いて泣き続けた。
…─
…──
…───
ミクが泣き疲れて寝た頃、グレアから電話がかかってきた。
『やぁ、そろそろクリプトン側に目を付けられてる頃でしょ?』
「なんで分かったんだ?」
『一応、社員だからね
調べようと思えば調べられるさ』
「そうか…」
『で、ミクの調子はどうだい?』
「今は寝てる。
元気そうだな」
『そうか、ではそろそろ本題に入ろう』
「本題?」
『私が君に電話をかけた意味だよ』
「あぁ…
で、本題っつーのは?」
『マスターのいるミクは最強の状態にある』
………
しばらく沈黙が続き…
「…それだけ?」
『それだけ』
「よく分かんないだが…」
『マスターの出来たミクは特殊能力が使えるんだ』
「はぁ?」
聞いてないんだが…
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