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 次の朝、また、不思議な事が起こりました。  寛太郎は、朝ご飯を終えて、学校に行く支度をしようと、部屋に戻りました。そして、おじいさんが、『天気の良い日は、お日様の陽に当ててあげる事』と言っていたのを思い出して、植木鉢をベランダに、出してあげる事にしました。陽の当たりそうな所を選んで、植木鉢を置いた時の事です。昨日、『プリンの種』を植えた場所の土が、モコモコと盛り上がりだしたのです。そして、ポコッと小さな芽が、顔をだしたのです。 「ママーっ、ママーっ。はっ、早く来て。めっ、芽が、芽が出たよーっ」  寛太郎は、思わず大きな声で、叫んでしまいました。 「何よう。今日は、早く行くんでしょ。そんなに早く、芽が出るわけ・・・」  ママは植木鉢を覗きながら、 「あらっ。本当に芽が出ているわ」  そう言って、驚きました。そして、 「寛ちゃん、一体、何の種を植えたの?」 と、寛太郎に尋ねました。寛太郎は、ニッコリ笑って、 「それは、ヒミツ。僕、お水を取って来る」  と言って、台所に走って行きました。 「不思議な事が、あるものね」  ママは、そう言ってから、そっと、その芽を突付いてみました。そして、もう一度 「不思議ねえ」  と、呟きました。
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