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次の朝、寛太郎は目を覚ますと、ベランダに出て『やっぱり』と思いました。花が咲いていました。おしろい花に似た、濃いピンク色の小さな花が三つ咲いています。寛太郎は台所に行くと、ママに、
「見た?」
と、聞きました。ママは、
「見たわ。本当に不思議ねえ」
と、答えました。ママも起きてすぐに、植木鉢を見に行ったのです。
「寛ちゃん、今日ママ、用事があってお出掛けするから、お留守番していてね。五時までには帰るわ」
と言った後、
「あのお花、寛ちゃんが帰ってくる頃には、もう実がなっていたりしてね」
そう言って、寛太郎の鼻をチョンと突付きました。
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