22人が本棚に入れています
本棚に追加
「この世界では召喚獣というものが存在する。
人間一人につき一体。
必ず召喚獣がいる―――はずなんだが……。
俺にはいないらしい。何故かは分からん。
俺に聞くな、神に聞け。」
「その話はあんたと会って以来、毎日聞いてるわ!
召喚獣の授業を受けなさいっていってるのよ私は!!」
キンキンと耳が痛くなる程の怒声が廊下に響き渡る。
「お前はなにをそんな怒っているんだ?」
「授業をサボるからよ!
しかも授業の前に始業式もあんのよ!?
さっさと教室に戻りなさい!!」
目の前の茶髪、ポニーテール少女は腰に手を当て怒鳴ってくる。
いやぁ、周りにいる生徒達が『またか』みたいな顔で見てくるじゃないか。
少しは自重してほしいね。
「嫌だといったら?」
「殺す。」
「即答だな、おい。」
「ああもう!あんたと遊んでる暇は無いのよ。」
ヒステリックな叫び声をあげると同時に、ミニスカートが少しだけひらりと上がる。
そこから現れる黒いストッキングと白い太もものコントラストが目に眩しい。
あ、一つ言っておくが俺は別に変態じゃないからな。
健全な高校二年生だ。
「ならどうして来たんだ?」
「幼なじみが落ちこぼれなんて、私は嫌だからね。」
「はぁ……。
いいじゃねえか、別に。」
「何がよ!」
最初のコメントを投稿しよう!