始まり

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國明side 見覚えのある光景 海の近くの砂浜に座って 1人の子供が 声をあげて泣いていた。 波が押し寄せる音で 掻き消されるも 隣のもう1人の子供には その子の声が充分に 聞こえていた。 その子は泣いている子の 頭を撫でて一生懸命 声をかけた。 「大丈夫。大丈夫。」 何が大丈夫なのか わからないけれど ひたすら声をかけた。 海岸には波の音と 子供の泣き声と 「大丈夫。」の声が 重なりあっていた
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