僕にはイケメン以外なにもありません

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高校が始まってから早1カ月、僕はいつも通り早めに学校に着く 学校は共学で男子と女子の割合が4:6、若干女子の方が多い 4年前までは女子校だったらしくその名残みたいだ 僕が椅子に座って鞄の中身を出していると、制服のボタンを開け、鞄を手で持ち肩に乗せて右手でヨッと挨拶をしてくる男子が近づいてくる 「よぉ~っす!華崎真悟(カザキ シンゴ)」 「おはよう、てかなぜフルネーム?」 「ああ?読者の皆さんにお前の名前を知らせるためだろうが」 「読者の皆さん?」 「いやお前は知らなくていい」 この少し変なのが高校からの友達、佐田和哉(サタ カズヤ)だ どうやら和哉いわく僕の性格と見た目は合ってないらしい 「お前またそんなモデルみたいな格好で来て、よく恥ずかしがり屋なんて言ってられるな」 「しょうがないだろ、見た目に合わせるとこうなるんだよ」 正直、僕はイケメンだ、自分でもわかるくらいだ、だからこそ自分が自分じゃない気がする
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