269人が本棚に入れています
本棚に追加
――十分気合いが充実したところで、リガードは一気に目を見開く。
「イフリート・ノヴァよっ、契約に従い我が魂を具現化せよっ、ソウル・インカーネーションッ!!」
リガードの声に反応し、右手の甲に円とその内側に接する五芒星で出来た紋章が赤い光を放ち浮かび上がってきた。
さらに、右手から炎が出現し、その炎が真っ直ぐ延びていき、右手で炎の棒を握っているような状態となる。
リガードは右腕を右斜め下に振りその炎を散らす。
すると、その右手には金色の片手剣が握られていた。
「灼熱の刃、フランベルジュ」
リガードは出現した片手剣の名前を呟いた。
その剣は、少し細身の片手剣で、金色の刀身の中心には縦に赤い線状の模様が入っている。
また、鍔の中央にはその赤い模様に繋がるようにひし形の赤い宝玉が装飾されていていた。
リガードはそのフランベルジュという名の剣を上空の悪魔の群れの左端に向かって突き出し、左手で右手首を掴んだ。
「焼き尽くせっ、ヒート・ブラスター!」
リガードの叫び声に反応してフランベルジュの赤い宝玉が光り出し、その光が刀身の赤い線にも徐々に広がっていく。
赤い線全体に赤い光が広がった瞬間、フランベルジュの切っ先から熱線が放出された。
最初のコメントを投稿しよう!