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――――
煙が晴れていくと、そこには前にした翼で身体を隠したヴェルディの姿が。
「「「――っ!!」」」
3人は驚愕に息を呑む。
「はぁ……はぁ……、そ……んなっ、父さん達との総攻撃が……」
少し焦げた翼を広げると、ほぼ無傷のヴェルディが現れる。
「……やはり、所詮は人間……この程度が限界ですか。
でも、あなたの炎だけは少し効きましたよ……」
よく見ると、ヴェルディの身体はところどころ焼け焦げていた。
「今度はこちらからいきますよ」
ヴェルディは手を広げて右腕を真上に上げると、手のひらに黒い光りが現れる。
そのまま右手を握りしめると、黒い光りが細長く延びていく。
次の瞬間、その手には漆黒の剣が握られていた。
「簡単には死なないでくださいよ」
ヴェルディはレイドに向かって物凄い速さで疾走する。
「――っ!!」
レイドが反応した時にはヴェルディは目前にまで迫っていた。
ヴェルディは素早く剣を横に薙ぐ。
レイドはそれに反応してブロードソードで防いだ。
が、ブロードソードは真っ二つに折れ、レイドの腹部に浅くはない裂傷が刻まれた。
「ぐぁぁぁーーー」
レイドは腹部から鮮血を噴出させ、崩れ落ちる。
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