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「――アイス・ニードルッ!!」
ミレーネからヴェルディに向かって無数の氷の針が飛んでいく。
「ふんっ」
ヴェルディはその方向に手を広げて左腕を突き出した。
すると、手のひらから黒い光りと共に無数の黒いナイフが出現し、氷の針に向かって飛んでいく。
氷の針と黒いナイフはぶつかり合い、互いに相殺されていく。
が、ナイフの数の方が少し上回っていた為、数本のナイフがミレーネを襲う。
「きゃーっ」
次の瞬間、リガードは隙をついてヴェルディとの間合いを一気に詰め、炎を纏ったフランベルジュで激しい連撃を繰り出す。
「っらぁーーー」
「ふんっ」
ヴェルディは激しい連撃に合わせて剣を振り、その全てを受け止めていく。
「どうしました? ……こんなものですか?」
「ちっ……」
このままでは体力の無駄遣いだと考えたリガードは後ろに跳び、ヴェルディとの間合いを一気に広げた。
「はぁ……はぁ……、二人とも……はぁ……大丈夫、か?」
「えぇ、かすり傷よ」
「……うぅ……な、なんとか……。
傷は……浅くはない……けど、うぅ……急所は免れた……みたい」
レイドはなんとか上体を起こしたが、うずくまったままだ。
リガードとミレーネはヴェルディが気になり、レイドの方をチラッとしか見れない。
(くっ、……このままだとまずいな。
……ヒート・ブラスターを使うか、……だが撃てて一発が限度……)
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