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レイドが目を開けると、辺りは砂煙に覆われていた。
「――っ!! 父さん! 母さん!」
リガードとミレーネが手を繋ぎ仰向けに倒れているのを見つけたレイドは、自分が貧血を起こしているのも忘れて躓きながらも2人に駆け寄る。
そして、2人の間に倒れ込むように滑り込み手を繋いでいる2人の手を握った。
すると、2人はうっすらと目を開ける。
が、既に2人の目には何も映ってはいないようだ……。
「うぅ……父さん……、ぐすっ……母さん」
レイドの顔は涙でぐちゃぐちゃになっている。
「……泣、くな……」
「父さんっ」
「……もう……お…とな……でしょ」
「母さんっ」
「お前、達は……生……ろ……」
「カ……イル……ちを、よろ……し……」
2人はすっと目を閉じ、永遠の眠りについた。
「父さんっ、母さぁーん」
レイドの悲しみの咆哮が辺りに響き渡る。
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