269人が本棚に入れています
本棚に追加
/222ページ
燃えるように赤い茜色の空の下、幼い兄妹2人が手を繋いで家路についていた。
赤茶色の髪をしたツンツン頭の見るからに活発な10歳の男の子とピンク色の髪の毛を白いリボンでツインテールにしている少し甘えん坊な優しい8歳の女の子である。
男の子はカイル・ディアハルト、女の子はミイナ・ディアハルトという。
「お兄ちゃん、今日の晩ごはん何かなぁ~。
ミイナの好きなものだったらいいなっ」
「そう言えば、久しぶりにレイド兄ちゃんが帰ってくるから、レイド兄ちゃんの好きなビーフシチューにするって 母さん言ってたよ」
「ホントっ!! ミイナ、ビーフシチューだぁい好き。
レイドお兄ちゃんにも早く会いたいし、早く帰ろっ」
ミイナは満面の笑みを浮かべ、握っていたカイルの手を離して跳び跳ねるように駆けていく。
「お~い、待てよ~。
そんなに急いでたらコケるぞ~」
「ミイナ、そんなにドジじゃないもんっ。
お兄ちゃん早く早く~」
振り向いて両手で手を振るミイナに向かって、カイルも駆けていく。
最初のコメントを投稿しよう!