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「3人ともいい加減にしなさいよ~。カイルが可哀想でしょっ」
洗い物を終えたミレーネがエプロンで手を拭きながら戻って来て席に着いた。
「でもっ、カイルも遊んでばかりいないで勉強もしなきゃっ、ねっ」
「は~い~」
カイルはふて腐れ気の無い返事をする。
「レイド、隊長さんとかに迷惑かけてない?」
「母さん、もう子供じゃないんだから大丈夫だって」
「そ~お~、ならいいんだけど、レイドは昔からしっかりしてるかと思えば、抜けてる所があるから心配なのよ~」
「はははっ、母さんは心配性だなぁ~。
レイドなら大丈夫だ、なんせ俺の息子なんだからな。なぁ、レイド?」
「うん、仲間はイイやつばかりだし、ケビン隊長も頼りになる人だしね」
レイドの答えを聞いてリガードは少し怪訝な顔をした。
「ケビン? ……もしかしてケビンって、ケビン・クレイグか?」
「そうだけど、父さん知ってるの?」
「知ってるもなにも、ケビンは俺がまだ騎士だった頃の部下だよ。
いゃぁ~、あのケビンがエリート部隊の隊長ねぇ~。あ~はははっ」
リガードは急に何かを思い出し笑い始める。
その様子を見てレイドは困惑したような顔をしていた。
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