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とりあえず俺はシカトすることにした
「あんまり妄想に走っちゃダメだよ~パーな頭が更にパーになって最終的にダメ人間になっちゃうよ~」
イラッ…いや落ち着け俺はシカトすることにしたんだ
「もしもーし!直ちゃん?聞いてる?」
由紀は顔を覗きこんできた
顔が若干近い、普通のヤツなら何かしら反応するが俺はいつも一緒だから慣れている
残念だったな由紀、さぁシカトシカト
すると由紀は立ち上がり両手を口にそえた
…何する気だ?
「誰かー!この人助けて下さーい!」
おぃぃぃぃ!何言いだしてんだ!そしてどこに向かって叫んでるんだよ!
由紀は更に息継ぎをして叫ぶ
「現実逃避して二次元の世界に逃げようとしてまーす!」
「何言ってんだおまえは!んなわけないだろ!」
俺は思わず叫んでしまった
「だって直ちゃんが反応してくれないからさ~ユッキーはお怒りモードなんだよ?」
由紀はプンプン、と言いながら机を叩いてくる
あ~シカトばれてたのか~それでお怒りモードね~
…って何がお怒りモードだプンプンだ言ってんだ!それならいつも俺はお怒りモードじゃ!
そんなことを思っていると由紀がこっちを向いてニッコリ笑った
「…何だよ」
「直ちゃんがお怒りモードとか言うと…ちょっとキモいね」
こ
心読まれたぁぁぁぁ!
た、確かに由紀のような女子ならまだしも俺は男子だ
男子がお怒りモードとかムチャクチャ恥ずかしい!
俺の顔が赤くなっていくのが分かる
由紀はポンポンっと肩を叩いてくる
「まぁまぁ、そういうときもあるよ」
「誰のせいだと思ってんだよ…はぁ」
俺はぐったりとため息をついた
てかなんで俺の心の声聞こえてんだ?
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