~ 日常 ~

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そんな中、急なトラブルが発生し、担当エリアでもない僕に対して部長が、 「小野。神田が外出しているから、お前が行ってこい」 「え…でも、エリアも違うし、専門外のお客さんですよ?」 「誰もいないんだ。少しくらいは対応できるだろ。」 「いやぁ…」 「とやかく言う暇があるなら、行ってこい!!こっちは忙しいんだから!」 そう言われ、僕はすぐに準備を行い、客先へ出発した。 指示をした部長は専門分野のはずなのに… 現場に入り、専門外であってもどうにか対応はでき、無事に終えることができた。 その後1度会社へ戻り、途中で止まっていた仕事を終わらせ、帰宅した。 まだ何人か残っていたので、 「お先に失礼します」 と、声を掛けても反応なし。 退職する勇気もない僕であり、「自分らしく」に限界を感じているが、他の社員のようにもなりたくない。 そんな狭間にいるせいか、精神的にまいってきているのが自分でも分かるくらいになってきた。 且つ、同じような考えをもった同期はすでに何人か辞めていたので尚更のことだった。
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